ブランド 驕りの代償(食品偽装について)

昨今不祥事つづきの食品業界。
なかでも老舗『赤福』の事件はショッキングでした。
赤福』といえば『伊勢うどん』とならぶお伊勢参りの名物。
300年にもおよぶ歴史のある和菓子ブランドですよね。
それを不意にしてしまった今回の事件。
経営者はこの事態を想像できなかったのでしょうか。

食品系企業の不祥事といえば、
ちょっと前の雪印乳業、最近では不二家白い恋人石屋製菓)、
そして今日ミスタードーナツ
食品ブランドでは、
地鶏ブランド名古屋コーチン比内地鶏、牛肉産地偽装・・・
などなど・・・、いわゆる表示改ざん期限切れ原料使用など
悪質な手口が次々明らかになってますが、
こんだけ頻発するってことは、ほんとはもっともっと前から、
もっともっと沢山の製品に行なわれていたんじゃないかって、
消費者に疑われても仕方ないですね。
それと知らないで口にしてたと思うと怖いです。

いわゆる『ブランド』には、
製品やサービスを他の同類のそれと
特定の名前・シンボル・デザインなどで識別させる役割と、
(ex“牛乳は○○”“万年筆は△△製の××”など)
製品やサービスの消費者にとっての利便性(品質)を
一貫して提供し続ける約束を保証する、
(ex“○○はいつも新鮮”“△△はデザインが良くて長持ちする”)
という役割があると思うのですが、
その価値が資産価値として認められるようになったのは、
後者の役割を維持する事がより重要になってきてるからだと思います。

そう、『ブランド』って一種の資産なんです。

数々の食品偽装は、損を減らして利益を増やす為に行なわれた事なのでしょうが、
結果その偽装で得た以上の利益をうんだであろう『ブランド』価値という資産を
失ってしまったのです。
消費者の信頼を裏切った代償は大きいと思います。

まごころを込めてつくられてきたはずの赤福
『バレなきゃ何しても売れる』というブランド価値を逆手にとった
よこしまな解釈でのれんを台無しにしてしまった。
ブランドの驕りが“邪心”を見えなくしてしまったのかもしれません。

また、好きなブランドのこういう事態は、
怒りよりも悲しい気持ちになっちゃいますね・・・

【引用始まり】 ---
ま‐ごころ【真心】
真実の心。偽りや飾りのない心。誠意。
(Yahoo辞書より)
【引用終わり】 ---