娘。CD マーケティング考

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 図解 実戦マーケティング戦略
 佐藤 義典

この本をもとに娘。CDの現状をあーだこーだ考えてみました。
すごい長いです。そして興味のない人には???と思うのでとりあえず隠します。

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この本に書かれているツールのひとつに『マインドフロー』というのがあります。
顧客がその商品を知ってから購入しファンとなるまでの流れを、7つの状態に分け、
その状態に対してどういうプロモーションをすれば良いかを解説しています。
の図はその項目からの出典です。

娘。のCDのについてそれぞれの項目を考えてみようと思います。
現在、縮小傾向にあるのは、このどこかで顧客が流出してるということです。
想定ターゲットはJ-POPのCDを買っている顧客(J-POP CD 購買層)です。

前提=存在を知ってるか?→“知っている”
ここはまずクリアしてると言って良いと思います。

1.認知=知っているが興味は持っていない→“ほとんど興味はない”
まずここで大半が流出してると思います。

2.興味=興味はあるが情報に関心がない→“関心がない”
興味は有ってもゴシップなどニュース以外、CDの情報をチェックする人はごく少いでしょう。

ということで、『J-POP CD 購買層』の流出の段階は
“認知” “興味”
とということになります。


これをターゲットをハロプロファン』に置き換えて考えてみます。

1.認知=知っているが興味は持っていない→“興味はある”
これもハロー全体への関心として“ある”と言っていいと思います。

2.興味=興味はあるが情報に関心がない→“関心はある”
娘。ヲタじゃなくても情報があればチェックすると思います。

3.行動=HPなどの情報を探す→“探す”
同上。

4.比較=競合(他の欲しいものと)と比較して買うか買わないか→“買う・買わない”
ここで別れるように思います。
買う・買わないの動機は、競合との優位性・特典・楽曲、などでしょうか。

5.購買=買うけど聴かない→“聴く”
買ったのに一度も聴かない人はごく少数と思います。

6.利用=聴いたけどヘビロテする→“する・しない”
する人はたぶん楽曲で買った人、特典で買った人はたぶんしない人なのかな…

7.愛情=ファンになり周りに奨める(口コミ)、リピート買いする
   →“奨められる人には奨める”“次の情報もチェックする”
そもそもがファンなのでここでの流出(愛情が持てなかったから関心がなくなる)はあまり考えられません。

と考えると、ハロプロファン』の流出の段階は “比較” にあるということになります。


それぞれの流出の段階での物理的・心理的障害というのをピックアップしてみます。

J-POP CD 購買層
“認知”→
 ・物理的障害 広告が届いていない(媒体の選択が誤っているなど)。
 ・心理的障害 目立たない・目にとまっていない。
“興味”→
 ・物理的障害 自分と関係ない情報と思っている
 ・心理的障害 ニーズがない

ハロプロファン
“比較”→
 ・物理的障害 商品力がない。競合の方がお得。
 ・心理的障害 ブランド力がない。

そしてその段階でマーケティングとしてすべき事はというと・・・

J-POP CD 購買層
“認知”→ ターゲットに届く媒体でわかりやすいメッセージを
“興味”→ ニーズ喚起

ハロプロファン
“比較”→ 競合優位性(ユーザーベネフィット)のアピール、販促の充実

だそう。なんか納得。
『J-POP CD 購買層』は新規ユーザー、『ハロプロファン』は既存ユーザーと考えるとよりしっくりくると思います。
また、これはCDについての分析ですけど、エンタメ界における娘。にも置き換えられるようにも思います。
認知→興味から先に導けてないってう点で。

以上、娘。CDのCD市場でのマインドフローの状況の分析でした。

この本でもうひとつ面白いツールがあって『戦略BASiCS』というのなんですけど、
これも新旧の娘。に置き換えて考えると興味深いのです。
機会があってうまくまとまりそうだったらチャレンジしてみようと思います。