日本語ミュージカルの宿命か(祝祭音楽劇『トゥーランドット』感想)

祝祭音楽劇『トゥーランドット』、4/5昼公演を見た感想です。
ネタバレにつき隠します。ご注意を!

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セットも音楽も衣装もすばらしかったけど、
ひょっとしたらソロで歌うのはアーメイだけで良かったのかもしれません。
他の役は芝居に徹しても良かったかも。
そのくらいアーメイの歌声と他の人のは次元が違うように感じてしまいました。
逆にアーメイはセリフのたどたどしさに?と思ったけど
歌でその疑問は吹き飛びました。だから主役なんだって納得。
大階段やスクラップを固めたシルバーのセットや大きな鎧戸を思わせる幕などを
移動し置き換えることで場面転換する演出はさすが大舞台を手がけた亜門さんだなと。
配置が変わるたびに次は何が始まるのかとワクワクしました。
大団円、衣装の基調色が青から赤に変わりまさに祝祭といったフィナーレも
東洋らしい華やさいっぱいで美しく感動的でした。

以下なっちについて。
なっち演ずるリューは結構な出番でしたね。
アーメイにつぐ歌姫として素直にまっすぐ愛を歌ってました。
お芝居も役になりきってしっかり演じてて、ほんと堂々としてました。
リューが登場する場面ではミンとの最後の場面が印象に残ってます。
リューとミンは似た者同士だったのですね。
そんなリューも愛する人を守って命を落としてしまうのですが
前段でリューの思いを思い知らされているとそれも幸せな結末に思えました。

このお芝居でいちばんの不満はACTシアターそのものですね。
あそこって仮設のシアターでしたっけ?くらい華々しい舞台にそぐわない
シートをはじめとする造りのような。キャパに比べて設備も足りてないですよね。
休憩時間にゆっくり出来ないってお芝居をみせる箱としてどうなんでしょう。