舞台『東京アリス』レビュー その2

自分のレビューを書いてから他所のを見たら結構評判悪かったのでちょっと驚いた。
演出や物語について言えば私は白虎隊の方がひどかったと思うので、ある種の置き換え心理かもとも思ったりもするが、私がこのお芝居をみて感じた事をもう少し書いてみようと思う。

このお芝居冒頭の占い師(=物語の狂言まわしかなと)がふうに示した占いの言葉は観客に向けられた言葉でもあり、私はそれがこのお芝居のテーマなのだと思って見ていた。
3日という期限はそれを強く意識させるためのカンフル剤みたいなもので。
そしてそれは物語の中のふうのドタバタや結末にきちんと繋がっていたと思うし、たぶんふうはあの後も同じ事で悩み続け、他の登場人物もきっと同じなんだろうなと、その後を思ったり、そして舞台を見て我が身を振り返った私自身もそうなんだろうなと思いをはせたりした。したらなんかちょっと勇気が湧いたのだ。

でもあのお芝居を見て他にこんな風に思いを巡らせた人が居なかったのだとしたらやっぱなんか問題あったのも事実なんだけど、それも作家の力量のせいだけとも思えないのは白虎隊の顛末を知ってるからなんだけど。