NHKハート展@日本橋三越〜感想(ネタバレ注意)

昨日見に行きました。
社会事業系の展覧会って堅そうなイメージがあってどうかなと思ってましたが、幅広い方が作者として参加してのも含め、なかなか想像力をかきたてられる作品もあり、意外と楽しんで見られました。
以下、その感想です。
作品個々への感想もあるので、これから見られる方はご注意を。

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詩とアートを組合わせて展示されているので、制作のフローにならって、まず詩を読んで、そのあと組み合わされている作品を見ていきました。
“詩に呼応する形でハートをモチーフに表現”された作品の多くはハートが前面に来てるものがほとんどだったように思いますが、中には“詩に呼応する”表現がされてるものがあって、そういう作品は詩と組み合わせたときに魅力を発してるなと思いました。なかでもやはり普段表現を生業としてるたとえば広告系のアートデレクターさんの作品とかはさすがに二つの条件をふまえた作品を作られてるなと。

たとえばこの作品。
http://www.nhk.or.jp/heart-pj/art/heart15/work2010/work13.html
“なら”と“香川”をくらべている詩に二つの花のアートを添えたもの。
私の解釈では、アートのふたつの花を“なら”と“香川”になぞらえてその魅力を見る人に比較させる意図があるのかなと。ハートは花の形がそうですね。
箭内さんのもさすが巧いなぁと。

そして、この展覧会で私が一番気に入ったこの作品。
http://www.nhk.or.jp/heart-pj/art/heart15/work2010/work34.html
詩にちりばめられたカタカナの言葉がなんかシャレてて、それに添えられたアートもその世界をさらに広げる作品になっていて思わずじっくり隅々まで見ちゃいました。

あと知らなかったんだけど最近絵本も出してるこの方の作品も個性的でパワフルで印象的でした。
http://www.nhk.or.jp/heart-pj/art/heart15/work2010/work01.html
構図も力強いし配されたモチーフのディテールも独特で個性的です。

吉澤さんのにも触れておきます。
http://www.nhk.or.jp/heart-pj/art/heart15/work2010/work12.html
相変わらず抽象的ですね。でこれまた私なりの解釈では、木製のベースのパネルにのせられた小さいほうのパネルはたぶんこたつなのかなと。それをとりまく物体(こたつむりになってるいろんな生き物?)が詩の作者のハートを暖めて笑顔にしてる様を表現してるのかなと。ほんとのところはわからないですが。
パネルに塗られた茶色の絵の具のムラと鮮やかな色紙の組み合わせのセンスには感心しましたが、アート単体としても成立しそうでその点では惜しいかなと。ま吉澤さんだけでなくそういう作品はほかにも多々ありましたけど。
“詩と呼応する”表現って難しそうです。

土曜だったので午後の日本橋のデパートはにぎわってましたね。
ハート展もたくさんの方がいらしてましたが同じフロアでやっていた動物写真家岩合さんのねこの写真展もすごい人でした(岩合さんのサイン会があったようです)。
最初にそちらを通りかかって焦りましたがハート展のほうはほどほどの人でそれぞれの作品をじっくり見られて良かったです。

NHKハート展、日本橋三越は明日までですが、このあと12月まで全国で巡回展示されます。
http://www.nhk.or.jp/heart-pj/art/heart15/