アルバム『Naked Songs』/松浦亜弥 レビュー
飾らないありのままの亜弥ちゃんの歌声を心地いいと思うかどうかで、
このアルバムの評価は左右されるかも。
Naked Songs (DVD付)の画像
Naked Songs (DVD付)
松浦亜弥
アルバムタイトル“Naked”の意味“ありのままの, 飾らない”を思うと
飾らない歌声はまさにありのままの松浦亜弥であり、
それを聴いて欲しいと彼女が思って、それで出来たアルバムなのかなと思います。
で、その“ありのままの, 飾らない”がまさにこのアルバムのコンセプトであり、
音にもレーベルデザインにもそれがきちんと踏襲されてると思います。
パールを思わせる白ベースに上品なフォントで上品なバランスで
ぽんとテキストが載せられただけのシンプルなレーベルはまさに“Naked”といった感じ。
ただジャケの亜弥ちゃんの背景のビル群は私には今のところ解読不能;
でも色調はちゃんと考えられると思います。
サウンドはカバー曲ふたつに代表されるいわゆるAORって言うのかな。
音を聴いた時『これマジでハロプロのアルバム?』って思っちゃうくらい、
らしくない最初のカバー2曲はなかなかの秀作なのでは。
英語でカバーしたノラ・ジョーンズのおなじみのナンバーは、
最初の歌い出しのちょっと擦れた感じを上手く引っ張れたら良かったかも。
また英語のまま歌うのもネイティブでないとちと厳しい。
セルフカバーの数曲では『初めて唇を重ねた夜』が大人っぽくて良いです。
これファーストアルバムに入ってた曲らしいけど、
きっと今の亜弥ちゃんのほうが似合ってると思います。
そして低音高音織り交ぜてこれまた上手に器用に歌ってます。
シングルのカバーは正直なくても良かったのではと思うけど、
『LOVE涙色』は意外とこのバンドテイクも合ってるなと思いました。
そしてアルバムオリジナル(と思われる)『dearest.』は“めちゃくちゃ名曲”です。
壮大なスケールを感じるこの曲を歌いきる亜弥ちゃんの歌声が
ジーン……と胸に沁みる一曲になってると思います。
DVDのみに収録の『ハピネス』もCDではそれほど良いと思わなかったけど、
アレンジが変わったせいか、歌ってる亜弥ちゃんを見ながらだからか、
詩の言葉がすごい伝わってきて良い曲だなと思いました。
バンドをバックに堂々と歌う亜弥ちゃんもかっこいいです。
今のところセールスはふるわないみたいですが、
じっくりじわじわと色んな人に聴いてもらえるアルバムに育てば良いですね。
追記:土曜日のミュージックフェアでも『dearest.』を歌ってましたね。
アルバム発売にあわせてのTVでのプロモーションも珍しい気がします。