『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』書籍レビュー
- 作者: デイヴィッド・ミーアマン・スコット,ブライアン・ハリガン,糸井重里,渡辺由佳里
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2011/12/08
- メディア: 単行本
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ビジネス書らしからぬ装丁(祖父江慎さん)に最初は正直とまどった。
読みずれ〜〜って思ったw
表紙はダークなトーンだけどサイケだし、
中もざらざらの紙にスミと蛍光ピンクの組み合せ、
スミ文字の本文中に唐突に赤ベタ白ヌキのポイントがインサートされてるし、
フォントもおよそビジネス書らしからぬゴシックな雰囲気のが使われてて
覗き見されてもビジネス書読んでるなんてゼッテー思われない。
だから電車の中ではしれっと読めるけど会社だとビジネス書なのに違和感ありありw
でも慣れたらこれがアクセントになってて読み飽きないんだな!
そんな見た目なのにちゃんとビジネス書になってる。
最初にグレイトフルデット(以下本書にならってザ・デットとする)が
やったこととその結果、
つぎに同じ様な事例の現状と問題点、そして同成功事例、
最後に読者がどうアクションすべきかが書いてある。
つまり、ザ・デットのしたことを中心に読めば彼らのアーティストとしての歴史書に
もなっているし(雰囲気の伝わる当時の写真もいっぱい載ってる!)、
ビジネスやマーケティング初心者にもわかりやすいビジネス書としても
ちゃんと参考になる様になっていると思った。
もしドラに負けない、手にやすいビジネス入門書と言えるかも。
ザ・デットのやって来た事は現在のように綿密なマーケティングがあってのことでは
ないかもしれないが、そこにはちゃんと顧客が主役としていたというのが成功の理由
なんじゃないかな。
ファンを無闇に規制せずに大事にして、ザ・デットを楽しんでもらって、その体験が
バンドのロイヤリティアップにつながって、それが口コミでひろまって膨大なマーケッ
トになって、さらにビジネスが発展したんだと思った。
各分野の企業もだけど、一番参考にしてほしいのは、
もはや斜陽産業になってしまった日本の旧レコード会社現音楽コンテンツ制作会社。
ザ・デットの爪のあかを煎じてのませたい。
そう思った一冊。
追伸>
ハロプロ系や秋元のやってる事とも合致するとこが多々あるので
それを頭に読んでも面白いですよ!
たとえば、ライブで収益あげてた、とか、ありのままを見せていた、とか、
個性的な名前だった、とかとか・・・
なんか心当たりありますよね。
ザ・デットあってこっちにない物は・・・って考えながら読むのも一興。
ちなみに翻訳もとの米国版のはこちら。
Marketing Lessons from the Grateful Dead:
What Every Business Can Learn from the Most Iconic Band in History
- 作者: David Meerman Scott,Brian Halligan
- 出版社/メーカー: Wiley
- 発売日: 2010/08/02
- メディア: ハードカバー
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当時のこの手の音楽のライブポスターを踏襲したデザインだけど、
祖父江さんのがなんぼかブッ飛んでると思う!